ニュース & メディア

日本機械学会から学会賞を受賞

2020年7月9日

受賞メダル、表彰状を手にする当社の研究者たち

 荏原製作所(以下:荏原)は論文「機械学習を用いたしゅう動面状態監視システムに関する研究」※1が評価され、日本機械学会(以下:JSME)※2より学会賞を受賞しました。

1.背景

 荏原は、中期経営計画「E-Plan2022」で、既存事業における競争優位性を生み出す開発力の強化を目指し、S&S事業の全体的な強化や事業部門間連携によるシナジーの創出などに取り組んでいます。また、各市場・顧客、各国・地域で最適なサービスを提供できる体制の構築も進めています。
 回転機械設備の故障の多くは機械要素の摩耗に起因することが多いといわれています。従来の診断法は経験に基づいた寿命計算や、一定の間隔で定期検査を行い、熟練者の長年の経験や五感を頼りに異常を診断する時間計画保全方式が主流でした。しかし、近年の研究では回転機械設備を一定の監視下におき,その故障兆候に基づき適切な時期に保全を実施する状態監視保全方式が主流になりつつあります。

2.受賞概要
 
本研究ではさらに踏み込んで、複数センサから収集したデータから機械学習により自動で精度よく異常を検知して、その要因まで判別するシステムを構築することで、機械学習における学習方法の最適化に関する基礎的研究に取り組みました。

今回の受賞理由:
 ・機械保全を目的とした状態監視において収集したデータが、故障予知が可能となるモデルの構築に寄与すると考えられること。また、機械学習の技術が状態監視保全に適用可能と考えられること。
 ・現状の診断技術は,故障頻度の高い転がり軸受を対象としたものが多く,すべり軸受などのしゅう動部に対する技術研究は少ないため、貴重な研究データを得ていること。
 ・機械工学分野共通の課題であるトライボ異常検知に応用でき、技術の波及適用範囲が広いこと。

3. 今後の展開
 本研究が回転機械設備の延命化技術に貢献し、保守・点検業務の効率化やコストダウンを通じて社会の課題を解決できるよう、引き続き研究を進めてまいります。


荏原グループは、長期ビジョンと中期経営計画に基づいてESG重要課題に取り組むことで、持続可能な開発目標(SDGs)の達成を目指し、企業価値のさらなる向上を図っていきます。

1:論文はこちら: 「機械学習を用いたしゅう動面状態監視システムに関する研究」
2:JSMEは,総会員数は35,436人の日本で最大級の学術専門家集団です。技術社会の基幹である機械関連技術に関わる技術者,研究者,学生,法人の会員から構成されており、講演発表会,講習会,研究分科会などの企画実施,市民フォーラムによる社会の啓発活動,国際会議による世界への貢献を活発に行っています。JSMEの日本機械学会賞は「日本の機械工学・工業の発展を奨励する」ことを目的として昭和33年に設けられました。現在は、論文賞のほか、技術功績賞、技術賞、奨励賞、教育相、優秀製品賞で構成されています。
   JSME https://www.jsme.or.jp/