エバラ時報 No.226 p.26 飯田 裕一 ほか
住友大阪セメント(株)栃木工場向けにバイオマス発電設備を納入した。主燃料は木質チップ,副燃料は石炭とチップタイヤを使用する。ボイラは当社独自の内部循環流動床ボイラ(ICFB)で蒸発量は最大105t/h,発電出力は定格25MWである。本設備の特長は,発電効率32%というバイオマス用としては高効率発電で,その方策として①蒸気条件の高温高圧化,②層内過熱器の設置,③高圧給水加熱器の設置,④水冷式復水器の採用,の4項目の技術を採用している。引渡後の運転状況は,2009年5月の中間点検後167日間の連続運転を継続中であり,昼間は定格に近い24MWの発電を行い,夜間は工場負荷に合わせた発電負荷で運転している。